IT業界で活躍するために欠かせないのが、自己分析だ。自己分析の手法は色々とあるが、いずれを使用するにせよ、長所のみを知ろうとするのではなく、長所と短所の両方を知ろうと意識することが非常に大事である。
エンジニアに限った話ではないが、大半の人には得手不得手があり、努力を重ねても成長しにくい分野が存在するものだ。IT業界に身を置く場合、不得手な部分をカバーしようとしても、なかなかうまくいかない場合が多い。
もちろん、誰しもが仕事を選べるわけではなく、苦手分野に取り組まざるを得ない場合もあるが、苦手分野に時間をかけても、人並み以上の成果を出すのは難しいのが実情だ。不得手な部分を求められやすい職種に就くより、自身の得意な分野を活かせる職種に就く方が、活躍できる可能性は高まるだろう。
しかし、どの分野が得意で、どの分野が苦手なのかを把握できていないと、苦手分野に時間をかけてしまう恐れがある。時間の無駄を避けるためにも、なるべく早い段階で自己分析を終えておきたいところだ。
高校や大学を卒業してからエンジニアとして就職する場合も、他業種からエンジニアに転職する場合も、自己分析が遅れるとキャリアに悪影響を与えかねない。30代半ばくらいから方向転換して、未経験の分野で大活躍する例もあるが、大抵の場合、30代前半くらいまでに築いたキャリアに沿って、それ以降も働き続けることとなる。
自己分析を先延ばしにして時間の無駄を発生させていると、30代半ばまでに思うようなキャリアが築けず、その後に苦労する可能性が高まる。